播種性淋菌感染症(はしゅせい・りんきんかんせんしょう)
播種性とは
播種(はしゅ)とは、【種を播く=たねをまく】事です。
病気が種を播いたように、全身に広がることを意味します。
本来ならば、性器周辺や口腔内が、住みかのはずの淋菌が、全身に広がる理由は、【菌血症=きんけつしょう】です。
【菌血症】とは、細菌が血液中に侵入した状態のことを言います。
つまり、細菌が、血液によって、全身に運ばれる訳ですね。
本来なら、細菌は血液の中には存在しないのですが、
マラリアやウイルス性肝炎等の血液感染症とか、食中毒、けがによる出血、抜歯時、輸血等の際に、血液中に侵入する可能性は意外に多いのです。
淋菌が血液によって全身に広がる場合は、【淋菌血症】と呼ばれます。
ちなみに、【敗血症】とは、血液中に侵入した細菌が、増殖した場合の状態のことです。
播種性淋菌感染症(disseminated gonorrheal infection: DGI)
症状・特徴
関節痛、関節炎、発熱、悪寒、皮膚の炎症等が典型的な症状です。関節の痛みは移動しながら、あちこちに起きます。
膝、足首、手首、肘等の関節が、腫れあがり、熱を持ち、動きが悪くなります。
淋菌感染症になってしまった人の、1~3%が、播種性淋菌感染症になります。
主に、女性が発症します。
治療方法と治療薬
その他の、淋菌感染症と同じ薬を使います。
確実な治療方法は注射による、投薬です。